福山照英さんさん
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- インターンシップ
沖縄から上京。教員との出会いやインターン経験等がつながり、濃い4年間を過ごした福山照英さん
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入学した経緯を教えてください。
僕は1年浪人したのですが、その間に「大学で何を学んでいるの?」と友だちに聞いたところ、曖昧な返答が多かったんです。コロナ禍ということもありましたが、普通の大学に行っても座学が中心で、具体的に何を学べるのかが見えづらいと感じました。浪人してもう1つ上のレベルの大学を目指そうとも考えましたが、それよりも面白い大学に行きたいと思い、iUにたどり着きました。
iUでは「ビジネス」「ICT」「グローバル」に加え、「起業」という要素も学べる。まさに今の時代に必要なものが詰まった大学だと感じました。これらをしっかり学べば、どんな環境でも生き抜ける力が身につくと思い、志望しました。また親族が経営者だったため、幼い頃から「起業」という言葉に敏感で、iUのカリキュラムに魅力を感じました。
特に印象に残っている授業について教えてください。
「イノベーションプロジェクト*」では、地元沖縄の建設会社・福地組様とのプロジェクトにも携わることができ、非常に盛り上がりました。また、「農業・林業・漁業の国際化」に関する授業も印象的です。第一産業のグローバル化やイノベーションの実例を学び、「LCA(ライフサイクルアセスメント)」や「遺伝子組み換え」「ゲノム編集」など、食品産業の裏側をビジネス視点で学べたのは非常に面白かったです。
*起業するために必要な知識・スキルをアクティブ形式で学び、実践する4年間必修の科目
大学生活はどのように過ごしていますか?
この4年間は「見聞を広げる」ことを意識しています。一日何もしない日を作らないようにしており、旅行や食事、アルバイト、インターン、ゼミ活動など、常に何かしらの経験を積むようにしています。沖縄から東京に上京したこともあり、ドライブや散歩を通じて、故郷とは違う土地の文化や雰囲気を自分の足で感じて、自分の目で確かめることを大切にしています。
インターンシップ(臨地実務実習)ではどのようなお仕事をしましたか?

主に主要商店街の調査を行いました。浅草の仲見世通りや伝法院通りの課題を分析し、観光客の消費行動や回遊行動、喫煙問題、観光案内板の設置状況などを調査しました。また、繁盛している店舗の共通点の分析や、観光地におけるスメルスケープ調査(匂いが観光客に与える影響の研究)も行いました。さらに、ECサイトリニューアルの提案や、セキュリティ研修会の企画提案も担当しました。
主要商店街の調査は1日で終わるものではなく、4か月のインターン期間のうち約1か月を費やしました。特に35度を超える真夏に実施したのは大変でした。また、浅草の老舗経営者の方々とお話しする機会が多く、「事業の継続性」の重要性を学びました。iUでは「ゼロから1を生み出す」ことを重視しますが、老舗企業は「1を10にして継続、変化し続ける力」が求められる。その違いに気づき、より広い視点でビジネスを考えられるようになりました。
インターン先の代表・小林久美子さん(iUの非常勤講師でもあります)とは、インターン終了後も定期的にお茶をしながら近況報告をしています。ほかの学生にもフレンドリーな方ですが、僕はインターン経験があるため、授業中に質問を振られることも多く、少し厳しいことを言われることもあります。ただ、その分深い関係性を築けていると感じています。
インターンの経験は就職活動にどのように活かされましたか?
高校時代から「食品」や「環境」に関わる仕事をしたいと考えていましたが、小林さんの会社が環境系の事業を多く手掛けていたこともあり、自然と環境ビジネスへの関心が深まりました。また、小規模で事業を運営していくことへの憧れも強くなり、就職だけではなく、起業や親の会社を継ぐという選択肢も必然と考えるようになっていました。
進路について教えてください。
株式会社エスプールに内定をいただきました。エスプールは社会課題を解決する企業で、子会社が9社あります。事業内容は人材派遣、障害者雇用、地方創生、中小企業の事業承継支援など多岐に渡り、まさにソーシャルビジネスに特化した企業です。小林さんの事業で社会課題やソーシャルビジネスについて学んだことが、進路選択に大きな影響を与えました。
iUでの4年間を振り返って、どんなことを感じましたか?

やっぱり「普通の大学とは違うな」と思いますね。クラスが分かれていて、少人数で授業をするのもそうですし、どこか高校の延長線上のような環境だと感じています。
この大学は、自分で積極的に動けば大きく成長できる場所だと思う一方で、受動的になってしまうと、せっかくの良さを活かしきれないとも思います。だからこそ、挑戦する気持ちを持つことが大切ですね。
また、iUには「似たような考えを持つ人が多いのかな」と思っていたんですが、意外とそうでもなくて、むしろ個性的な人や新しい発想を持つ人が多いなと感じました。
僕自身、大学に入る前は「将来こうなりたい」と決めず、いろいろ経験しながら「これだ」というものを見つけようと思っていました。結果として、小林さんや平山さんとの出会い、インターン経験、内定先の企業との関わりなど、振り返るとすべてが繋がって、一つのストーリーになっていると感じます。
そういう意味でも、すごく濃い4年間だったと思います。
高校生へのメッセージをお願いします。
僕は浪人を経験しましたが、受験勉強や人生そのものって、結局どうにでもなると思うんです。
「なんくるないさー」という沖縄の言葉がありますが、ただの楽観的な言葉じゃなくて、実は言葉に発するだけでどこか救われるような深い意味が込められていると思っています。
誰でも「もっとこうすればよかった」とか「早くやればよかった」と感じることがあると思います。でもそれを「後悔」と捉えるのではなく、「遠回りしたことで、いろんな経験ができた」と考えた方が、人生はずっと面白くなるんじゃないかなと。
努力の結果はすぐには見えなくても、必ずどこかで返ってくるものです。だから、壁にぶつかっても「まあ、人生いろいろあるけど面白いな」と思えるくらいの気持ちで挑戦してほしいです。
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